2017年2月9日木曜日

雨と木曜日(116)

2017.2.9.


木曜日更新のエッセイ。
今回は、『からかい上手の高木さん』〜湯豆腐と土佐醤油〜『ジム・ボタン』シリーズ、エンデ。


『からかい上手の高木さん』というコミックが人気だと知って読んでみた。青春ラブコメで、絵も台詞もシンプルで面白い。最近だと『逃げるは恥だが役に立つ』もコミックスで読んだが、進展しそうでしない恋を描いた「ムズキュン」が流行りなのだろうか?「からかい」と言えば、札幌を去るときの飲み会で「はるみよりゆりこを取るんですか!?」と詰め寄られたが、なんのことかと思ったら、高橋はるみ道知事と小池百合子都知事だった。

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湯豆腐を食べたいなと思っていたら、ちょうどレシピを教わった。小さめの昆布で出汁をとって豆腐を茹でる。それを小皿に取って土佐醤油で食べる。土佐醤油ってなんだろう?と思ったが、家庭でも作れる方法が載っていた。かつおで出汁を取りつつ、醤油、みりん、酒で味つけするそう。煮詰めてゆく感じだね。これをかけると濃厚な香りが立って、コクも豊か。お豆腐が絶品に思える。まだ寒さは続くから、湯豆腐もよいね。

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『ジム・ボタン』シリーズ2作を読んだ。尊敬し、大好きなミヒャエル・エンデの処女作とその次の作品。頼りになる機関士ルーカスといっしょに、機関車で海も旅する少年ジム・ボタン。『果てしない物語』にも通じるような不可思議が次々と起こって竜の国へ。2巻目は、それらの発想を見事にひとつに織り上げて大団円へ導く。シュタイナー教育を受けたからか、天性の文才か、エンデのファンタジーは素晴らしい。訳もとてもよい。

『ジム・ボタンの機関車大旅行』、上田真而子訳、岩波少年文庫、2011
『ジム・ボタンと13人の海賊』、同上