日時:5月21日(土) 19-21時
場所:詩とパンと珈琲 モンクール
参加人数:14名
参加費:1500円(パン、ドリンク込み)
最初に、次回の本のカフェ<特集ビッグイシュー>のお話を少しさせていただきました。というのも、偶然、開催場所「ブックカフェ風味絶佳」さんの店長がいらしていたからです。
なお、今回の本のカフェには北海道新聞さんの取材も入りました。6月の第2週あたり、札幌版で「札幌の読書会」特集が組まれる予定だそうです。楽しみ。
さて、自己紹介から本の紹介タイムへ。
1冊目は、『花の秘密』。フラワーショップ、スクールを開く並木容子さんの著書。香り、色、風土の3点から花の魅力に迫る。写真の多い美しい本。香りは、土や水の香りも組み合わせる、とのこと。色は、寒色・暖色があるが、表には見えないベースの色(たとえば、白いラナンキュラスもかすかにアプリコットやピンクがかることがある)を大切にする。風土は日本の四季を大事にすることで一年で花の輪が閉じられる、と。
2冊目は、『海からの贈物』。大西洋無着陸横断をなしとげたリンドバーグの奥さんの作品。彼女自身もパイロットで、著述家でもあった。20世紀のほぼ一世紀を生きたひと。ある休暇に浜辺で過ごしたときの哲学的な考察。海で拾ったもろもろの貝殻になぞらえて、人生の時期を辿っていく。たとえば、日の出貝は20代で恋をしている女性、新婚の心理がテーマに、タコブネの貝殻の章ではもっと晩年、人間的な愛を深く掘り下げる。
3冊目は、『古代ローマ人の24時間』。イタリアのコメンテーターが2000年前にタイムスリップして西暦115年のとある一日を体験、当時のローマ人にインタビューする体で書かれている。古代ローマの象徴であるトーガ(男性市民の服)は長さ6mあり、奴隷に着せてもらう。女性はファッションとしてかつらをする。皇帝の奥さんが「モード」を作っていく。などなど、細かなポイントをきっちり押さえてユーモアたっぷりに紹介。
(この紹介がとてもよかったので、僕はこの本を買ってしまいました。木村より)
20時頃からはフリータイム。みなさん、わいわいがやがや盛り上がります。モンクール謹製サババゲットも、相変わらず話題でした。会場は22時まで使えたので、その頃に解散。
いつものことながら、モンクールオーナー高橋さん、SNSで色々な反応をくださったみなさん、お越しになった方々、紹介者のお三方に感謝申し上げます。
主宰・文責・写真:木村洋平
【書誌情報】
『花の秘密』、並木容子、ラトルズ、2013
『海からの贈物』、吉田健一訳、新潮文庫
『古代ローマ人の24時間』、アルベルト・アンジェラ、関口英子訳、河出文庫