2016年4月22日金曜日

雨と木曜日(79)

2016.4.21.


木曜日更新のエッセイ。
今回は、PUKKAのハーブティーとブルーライトカット〜ニカラグアの珈琲〜ホフマン『黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ』。


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リラックスした夜を過ごしたいと思い、PUKKA(パッカ)のハーブティーを淹れてみることに。久しぶりだ。よく見るとアーユルヴェーダの表記もある。ちょっと値は張るが、やさしくまとまった味でクセがなく、おいしい。そういえば、Androidのスマートフォンを使っているが、昨日、ブルーライトカットのアプリを入れた(Twilight)。日が落ちると、画面がオレンジがかって、青い光を減少させる。今夜は疲労を回復させよう。


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ニカラグラの珈琲を飲んだ。人生でまだ2度目か。函館のテーラードコーヒーで1回飲んだきりだと思われる。今度は札幌の「つぐみ」でいただいたのだが、店主は「ニカラグアの独特の酸味が好きです」と言う。たしかに、なんだか変わった珈琲で、酸味がきゅっと凝縮されたようなところもあり、それがただ酸っぱいのではなく、まろやかなコクに包まれて、中から湧き出るような酸味というか。「うまく言えないですね」とふたりで笑った。

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ホフマンの新訳を読む。「黄金の壺」は幻想小説で、蛇に化けた(?)女性と恋に落ちる主人公がさしたる障害もなく、愛を手に入れる。その過程で宇宙人じみた事業主が出てきたり、てんやわんや。ドイツ・ロマン派ならではの支離滅裂と想像力。「マドモワゼル・ド・スキュデリ」はパリの連続殺人と金細工を巡る小説で、思わず「ミステリ!」と叫びそうになる。謎解きと同じくらい、マドモワゼルの人徳や対処の仕方にも焦点がある。

【書誌情報】
『黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ』、ホフマン、大島かおり訳、光文社、2009