2015年10月9日金曜日

雨と木曜日(65)

2015.10.8.


今回は、Apple Music〜冬と珈琲〜『1914年』。


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Apple Music を使い始めて3ヶ月、お試し期間が終わり課金された。けれども、よい音楽ストリーミング・サービスだ。クラシックは揃えがいまひとつだが、Pienaarというピアニストのバッハやベートーヴェンは楽しいし、スカルラッティのソナタ全集など古楽も聴ける。J-POPはものにより、流行りの洋楽は十分にサーヴェイ(ざっと調べる)できる。また、ジャズは往年の名盤が軒並み揃っているはず。TSUTAYAでレンタルするよりも楽だ。


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今朝、ふと冬の匂いがした。そうして、珈琲を落とすのも冬仕様になる。具体的には、湯の温度だ。夏は抽出用の細口ポットに沸騰したお湯を注いでも、おそらく95度以上を保つ。だが、秋冬にかけて金属は冷えるから、ポットに熱湯を入れた段階で90度近くまで下がるとみられる。ぼくは80度後半で抽出するのが好みだから、そこからポットを水に当てて少し冷やすが、この加減がずいぶん変わるのだ。ここ一週間、そこに冬の訪れを感じる。

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『1914年 100年前からいまを考える』という新書を読む。1914年、第一次世界大戦の始まった年であり、「長い19世紀」の終わりのピリオドともなる。ちなみに、長い19世紀とはフランス革命から1914年までの市民社会(ブルジョワの台頭)を指す。この100年前の状況が、いまを照らし出すのではないか、と著者は読む。大戦のエピソードから、当時の日本の宝塚、少女趣味、フェミニズム、モダン・アート、分子生物学まで登場する。


【書籍情報】
『1914年 100年前からいまを考える』、海野弘、平凡社新書、2014