2014年9月25日木曜日

アヤシイ函館

函館は歴史のある街だ、ということはよく言われます。それは、「レトロ」な市電であったり、旧市街の夜景であったりするわけですが、美しいものばかりではありません。

ここで紹介したいのは、ちょっと「アヤシイ」函館の風景、衰退していると言われるなかで、時の流れからこぼれ落ちた、むかしを偲ばせる函館の裏の情緒です。


さっそく来ました。廃墟の雰囲気すら漂わせるマンションです。しかし、「入居者募集中」。実際、住まわれている方もいらっしゃる(洗濯物が干してある)ので、あまりあれこれと憶測は書けません。


ここは空き屋。「ストロング牛乳」の配達箱が。


ここも空き屋です。潮風で傷むのが早いのでしょう。貫禄があります。



大門と呼ばれたかつての歓楽街、繁華街。いまは往時の面影を偲ぶのみ。アーケードの蛍光灯は、2本抜かれ(全部抜かれているところも)、茶色く錆びきっています。そして、看板のかかった「菊水小路」には、ふたりの人影。ひそかな名店が点在するという噂です。


松風町の電停ですが、「大門」の文字があります。住所にはなっていない名称ですが、以前の繁栄はこの名前に残されています。大門。


少し暗い写真が続いたので、元町のお店へ。1107の店名の由来を聞くのを忘れましたが、「昭和モダンレトロ」の看板がすごい。意味はわかるのだけど、「モダン」なのか「レトロ」なのか、ちょっと迷うところ。


市電に乗って五稜郭方面へ。市電は細部まで情緒があります。



古い看板目白押し。いろんなものが揃っていますね。


函館と言えば「ラッキーピエロ」というくらい有名な地元のハンバーガーチェーン。西洋中世の絵がわかる方はよーく見ていただきたいのですが、おどけたピエロの回りは中世の光輪をもつ天使たちで一杯です。


これは、とある飲食店のトイレ。「とんでもない事に…。」なるのか。



ほんとうはもっと素敵な光景もお目にかけたかったのですが、長くなったのでこのあたりで切り上げます。「ハコダテニキテクダサイダー」。ご当地らしいネーミング。だけど、「函館限定」というより、この自販機以外で見かけなかった気がする。


そして、最後はこれ。函館朝市の近くに止まっていたバスの広告です。「サーモンピンク」「アスパラグリーン」「カニカニレッド」(ブーツ(長ぐつ))「新鮮ブルー」「とうきびイエロー」。

「GO!GO!函館朝市 栄屋レンジャー号」と書かれたバスでした。

もうどこからツッコめばいいのか……。

これにて、ひとまず「アヤシイ函館」レポートを終わります。

僕は函館が大好きですし、こうしたアヤシイ雰囲気、レトロなもの、古びた町並みなどもすべて包み込んで楽しんでいますので、この記事がみなさまにとってイメージダウンとならないことを祈ります。

見所はかぎりなくあります。街全体が、ひとつの冒険島です。「函館、一度は探検してみたい!」と、思ってくださいますよう。

おしまい。