*Youtubeの動画を観ながら訳しました。場面ごとの情景、エルサの仕草、表情、歌い方などに合わせて訳し方を変えています。
山に真っ白な雪のきらめくこの夜、
足跡ひとつ見えない。
孤立した王国で、女王様はわたしみたい。
風が吠えている、わたしのなかで渦巻く嵐のように。
もう耐えられない、がんばってきたことを神様は知っている。
「誰も入れないで、誰にも見せないで。
いつもよい子でいなくちゃならない。
隠して、感じないで、誰にも知られないで。」
いいわ、もうみんな知っているのだから。
これでいいの、これでいいの。
ずっとがまんしてなんかいられない。
なるようになればいいわ。
くるっと回って、後ろでドアを閉めましょう。
みんながどう言うかなんて気にしない。
嵐なら吹きまくらせて。
寒さはわたしに指ひとつ触れられないのだから。
ちょっと離れるだけで、なんでも小さく見えるのも可笑しくて。
わたしを支配していた恐怖もここまでは追って来られない。
いまは、なにができるのかを試すとき。
どこまでゆけるのか、限界の向こう側まで。
ここには正しいもまちがいもルールもない。
わたしは自由!
さあ、ゆこう。さあ、ゆこう。
ただ風と空といっしょにいる。
なるがままになればいいの。
誰かの前で泣くこともない。
わたしはここに立っている、これからもそうでしょう。
嵐なら吹きまくらせましょう。
わたしの力は大気を突き抜けて、大地のなかへなだれ込む。
わたしの魂は、氷のフラクタルを螺旋状に張り巡らせて
わたしの思いを氷の爆発とともに結晶させる。
ぜったいに戻りたくない、過去は過去のなか。
どこまでも、どこまでも。
夜明けの太陽のように昇ってゆこう。
これでいいの、これでいいの。
完璧な子供はもういない。
わたしは自分の足で立っている、陽の光に向かって。
嵐なら吹きまくればいいわ。
寒さは指ひとつわたしに触れられないのだもの。
訳:木村洋平
* 今回の翻訳にあたって神奈川・東京で英語教師をしている、みかりさん(Twitter:@micaristyle / blog:ことのはノート)から貴重な助言、ご指摘をいただきました。ここにお礼を申し上げます。